窯の準備をする時は、予期せぬ事態を想定して、無理のないスケジュールを組むことにしています。この冬は、驚くほど寒く、なかなか工房に行く気にならない日が続きました。3月中旬にグループ展を控え、さすがに窯焚きのスケジュールを余裕をみて逆算すると、素焼きのタイムリミットは2/9頃です。さて、週間天気を見てみると、待っても温かくなる兆しがありません。やむを得ず、2/1から余裕を持って、素焼き前の仕上げをする決心をしました。
焼き物は、粘土の状態では、可塑性があり、多少乾燥しても、水分を含ませることで、多少の形の修正ができますが、一度焼いてしまうと戻すことはできません。ですから、工程ごとに「仕上げ」をします。
例えば、素焼き前の仕上げでは、紋様を彫り込んだ部分に残った粘土を取り除いたり、成形や乾燥段階で形が歪んでいる部分を整えたりします。畳付きをよくするためにヤスリで整えることもあります。
今回の最大の課題は、展示会の4人のコラボコーナーで使うティーポットです。今まで一度も作ったことのないもので、パーツが多く、接続部分も多いので、何度も苦戦しました。初めて作ってうまくいく保証はないので、ドキドキです。
うまく焼けることを祈るばかりです。