うれしい一報

5月に頼まれ、3か月の納期をいただいて取り組んだ緋襷(ひだすき)の菱形向付。

納期ぎりぎりの発送となってしまいましたが、なんとか無事に納品できました。

そして、昨日、「大きさ、成形、焼成ともに好みのもの」、「これから秋深くなるにつれ、色んな料理の盛り付けが想像でき今からワクワクしてます」との過分なるお言葉をいただき、安堵しました。

今回作った分で、父が昔作った粘土を使い果たしたので、後継となる粘土で作った器も今回の窯で焼成したのですが、その試験もよい雰囲気で仕上がって、なんとか今後も継続して緋襷の器を作る目処が立ちました。

新しい粘土で作った緋襷菱形向付に佐賀井農園の焼き茄子

改めて、今回ご紹介くださったクラシ・ヲ・アソブ主宰/料理季刊紙元編集長の八巻元子様と、私の器を選んでくださった鎌倉坂ノ下田茂戸・田中基哉様にお礼を申し上げます。

山霧の朝

今日はいつもにも増して、朝の風が心地よい。気温20℃。今日も30℃まで上がる予報。

5月に依頼を受けた緋襷の菱形向付を昨日納品(発送)したので、気に入っていただけるかの不安はあるけれど、無事納品できて、まずはほっとしました。

昨日からは、りんご灰釉の本焼きの準備に取りかかりました。

10月には、以前父がやっていた澱青(でんせい)という青い器を初めて焼いてみる予定です。

今朝の山霧
昨日の青空

毎日、写真を撮っているこの山の中腹に建物が立つことになりました。いつかそんな日が来るかも知れないと思ってはいましたが、約25年家の敷地から遮るものがなく馬追山を見ることができていたので、かなりショックです。建物が建つまでの間、ここからの景色を楽しみたいと思います。

旅立ちの日

台風が近づいているせいか、今朝は生暖かく、風がつよい。山には霧がかかり、虫の音が賑やかだ。

昨日、乾燥させていよいよ今日が発送の日。

鎌倉のお料理屋さんへ旅立っていきます。

お気に召していただけるだろうか、という不安と同時に、どんなお料理が盛り付けられるのかというワクワク感もあります。

ひとつとして同じ風合いのない緋襷の器

今回で、父の作ったMS21という粘土が尽きてしまったので、ほかの粘土で代用できないか試験していたのですが、1回目に焼いた買った粘土は雰囲気がちがっていましたが、2回目に焼いたりんご灰釉で、使う粘土と以前父が採掘して水簸した新十津川町弥生地区の粘土を混ぜた粘土がなかなかいい感じで仕上がったので、これからもう少し配合を変えた試験をしてみたいと考えています。

本命の窯出し(緋襷)

本焼きが終わった緋襷の菱形向付が25個びっちり入った窯を開けてみました。

ぱっと見た感じでは、上段はいい感じ。ひとつずつ灰になった藁を取りながら、器の表情が現れてくるのは、なんとも言えない楽しさです。これが、あまりうまくいってなければ、哀しくなってくる作業でもあります。

焼き上がった器
灰になった藁を袋の中に落としていきます
裏面も落とします
藁を落としてそれぞれの表情が現れました
意図した感じで仕上がるのは極僅かです
側面に藁の筋が残っています
これから、高台(底)を磨いて滑らかにします

素焼き前〈緋襷菱形向付〉

乾燥後に口と高台をやすりで滑らかにして、素焼き前の最後の処理。力を入れ過ぎると欠けたり割れたりしてしまうので、微妙な力加減で進めていきます。無事完成することを祈りながら…
いろいろに使える菱形向付です。