朝の一煎

福岡県の奥八女、いりえ茶園の無農薬玉露(白折)
器 りんご灰釉 煎茶碗

伯父が都城のお茶を扱う仕事をしていたり、家にギャラリーがあり、お客様にお茶を出すことが多く、食後にもお茶を飲む習慣があったせいか、お茶には子どもの頃から馴染みがありました。

一人暮らしをするようになって、自分でお茶を入れた時に出る茶殻の量の多さに驚き、毎日飲むものではなくなってきました。それでも、お茶を飲むと落ち着くという感覚があり、煎茶、ほうじ茶、紅茶、麦茶は常備していた記憶があります。

夫の実家のある福岡県の奥八女、八女市黒木町(黒木瞳さんの出身地)にあるいりえ茶園は、無農薬栽培でお茶を生産しています。

このお茶をいただくための煎茶碗を作りたいーーと轆轤(ろくろ)の練習を兼ねて2019年の春に成形を始めました。

使ってみると、貫入(釉薬のヒビ)にお茶の色が入り込み、陶器ならではの味が出てくるのですが、貫入が入ることで、はじめは見えなかった内側のラインの揺れ(コテがきちんとあたっていないことによる)、口の部分の揺れが目立ってきました。

前回作った時は、大きさを揃えることができなかったので、その点も課題です。

久しぶりに朝の一煎、50℃で入れた玉露は、何とも言えない柔らかい甘さでした。

今日のお昼ごはん

玄米のお粥に梅干しとちりめんじゃこの佃煮
  • 冷や奴
  • 信州高原キムチ
  • きんぴらごぼう
  • バナナ
  • 玄米の甘酒

最近、玄米にはまっている。何とも言えない芳ばしさがお気に入り。

菱形向付の成形

粘土を練る。土練機がないので、すべて手で練る。土の感触が伝わってくる。
さあ、前回100gの差があったと指摘を受けた器の重さを均等にすべく、なるべく同じ厚さになるように気を遣って成形。
新しく導入した5.5mm厚さのタタラ板の効果もあり、同じくらいの重さにできるようになってきた。
成形作業も残り半分。

月曜日から本格的に成形を始めた緋襷の菱形向付がやっと安定してできるようになってきました。

内型を使ったタタラ成形で少し乾燥しないと形がへたったり、高台部分が歪むので、型の上に1〜2時間は置いてから型を外します。

この型の上に置いておく時間は、なかなか微妙で、湿度や天気にもよりますが、6時間くらい置きっ放しにすると、粘土が乾燥してきて、せっかく作った器が裂けてしまうという悲しい事態に。

乾燥には特に気を遣いながら、作っています。

緊張

菱形の向付

さて、練習で作りが安定して来たので、これで最後の1袋(20kg)となるMS21という、父が陶芸を始めて間もない頃(30年くらい前)に採掘して、調合した粘土で成形を始めることにしました。

前に指摘されていた重さのばらつきを意識しつつも、確たる解決法が思いつかないまま進んでいたけれど、土日に急きょ、タタラ板の厚さをあと0.5mm薄くすることで、厚さを均等にできないかと思いつき、ホームセンターで加工してもらいました。

残り少ない粘土を使うから失敗できないことと、お客様に満足いただけるかと二重の緊張の中、成形作業が進んでいます。

菱形向付の試作

久しぶりの成形なので、少し緊張。

お料理店の方からご注文いただいた緋襷(ひだすき)の菱形向付。使える粘土が残りわずかなので、別な土を使って試作してみました。

前回、重さの違いを指摘されていたので、タタラの厚さを微修正することで、重さが一定になるようにして、高台部分の厚さが薄くなりがちだったのを気づかいながら作りました。

「f」の判子も和食器らしく、「ふ」のサインにして、ちょっと改良。

気に入っていただけるよう、心を込めて作りたいと思います。