2024年夏から始めたメロン灰青白磁の調合試験。
2025年は21種3パターン、63個のテストピースを焼成、小物に施釉するも熱膨張係数が合っていないようで、貫入が入ってしまいました。
今年は、改めて5パターンの試験を実施予定で、現在、テストピースの素焼きに向けて準備中です。






▼2024年10月ポットミルにかける
▼2024年11月篩う

▼釉薬の試験


▼陶土と磁器土での比較


手づくりの器ができるまで〜使ってみる
2024年夏から始めたメロン灰青白磁の調合試験。
2025年は21種3パターン、63個のテストピースを焼成、小物に施釉するも熱膨張係数が合っていないようで、貫入が入ってしまいました。
今年は、改めて5パターンの試験を実施予定で、現在、テストピースの素焼きに向けて準備中です。






▼2024年10月ポットミルにかける
▼2024年11月篩う

▼釉薬の試験


▼陶土と磁器土での比較




10月末の雪に冬の訪れを急かされて、今週は、計画的に作業を進めることができた。
3パターン、長石と灰の調合比率を変えた釉薬の試験を21種。
ゼーゲル式による釉薬の適合範囲から、
(0.1KNaO-0.9CaO)
(0.2KNaO-0.8CaO)
(0.3KNaO-0.7CaO)
となるように、長石(KNaOを含む)と灰(CaOを含む、今回はメロン灰)の酸化物の成分比率から逆算して、構成比率を算出。
ゼーゲル式の理解には化学の基礎知識が必要で、便利な算出シートなども配布されているけれど、復習も兼ねて、約30年振りに分子量やモル(mol)の計算をする自分用の計算式を作成した。30年前は手計算だったから、大変だったが、計算式を一度作ってしまえば、パターンを変えて計算するのはあっという間に完了する。
基本の構成比率で調合したものとカオリン(2%刻み)、珪石(5%刻み)の3成分で釉薬の試験を行う。
昨年試験した時には、基本の構成比率は(0.3KNaO-0.7CaO)に近い一種のみで、カオリン(2%刻み)、珪石(10%刻み)で行って、よい釉調のものを調合してみたが、焼成温度が低かったのか、前回の焼成では貫入と乳濁が入ってしまった。今回は、試験範囲を広げ、焼成温度を30℃上げてみることにした。
過去に別な釉薬でも想定していた焼成温度(過去に父がやっていた時の温度)で釉薬が熔けなかったことがあったため、焼成温度も上げることにした。
テストピースのための本焼きは、あと5時間還元焼成後、24:00に終了する。
3日後の18日窯出し。
今はなき名古屋工業技術試験所(現在は、国立研究開発法人産業技術総合研究所 中部センターに組織再編)で陶芸の基礎を学んだ父・岩井孝道のテストピースは、父が廃業を決めて、片付けをした時にその多くを処分してしまったのですが、どういうわけか残したいと私の弟(当時22歳くらい)が選んで段ボールに箱詰めしていたものがいくつか残っています。
彼がどういう基準で選んだか、全く適当かも知れないのですが、メロンの灰を使った磁器の試験の初期のもので父が自ら行ったもの(1992年ころ)、その後少し経ったもので父の指示で、私が大学生のころ、アルバイトで行い、ゼーゲル式を使って電卓をたたいてモル数を計算し、原料を調合した試験(1995年)、弟が同じくアルバイトや学校の自由研究で行ったメロン灰青白磁の試験(2006年ころ)など、不思議と参考になるものが残っています。





色の変化も綺麗なので、うまくディスプレイしたいなと思っていますが、試験としての成果を残したままうまくディスプレイする方法を探したいと思っています。
付記、弟と私は釉薬の試験をしていますが、間にいる妹は、違うタイプで、友達をたくさん連れてきて、当時父が進めていたメロン灰づくり(特に一番大変な灰を細かく篩う作業など)に貢献していました。なかなか一人でできることではありません。
そして、父の後年のプランには、メロン灰の白磁というものもあったよう。実現には至りませんでしたが、無限の組合せから、どれを採用するか、それが次の釉試験の原動力なのかな、と思います。
私のささやかな野望としては、微妙な発色の変化に影響を与える植物灰を構成する酸化物について考察できたらと。
天草陶石を使ったメロン灰青白磁の基礎試験を始めました。ベースは、天草陶石(九州産の磁器土)と比較材料として、今、りんご灰釉で使っている信楽系の新特こし土の2種。
第1回目の試験は、長石と灰の共融点(釉薬がよく熔けている試験片)を見つけるのが目的です。5%刻みで調合した釉薬を乳鉢に入れ、少なめの水を入れてよく擦り混ぜてから、濃度を調整し、磁器土と陶土のテストピースに付けます。
テストピースは、素焼き後、水拭きし、焼成後に区別できるように、裏面に番号を付します。その後、下部や側面に釉薬が付かないように撥水剤を予め塗っておきます。





この後、比較テストとして、りんご灰でも同じ試験を行い、焼成後、試験の結果を見て、次の段階に進んで行く予定です。

何ができるのか、できる可能性があるのか調べるのが好き。その時、無意識のうちに”この範囲で”できること、とどこかで範囲を決めてしまうことは多い。振り返れば、あの時も、あの時も。
なぜ、続けようと思うのかという話になった時、その現実を一番知る母は「難しいから」と言い切った。母は強し。
見えない海を彷徨うように、必要なものを探して、求めることが実現しそうな空間はいったいどこなのか。初めからブレないことは、ライフワークであるということ。
何かに少し近づくために、旅をする。


