糸島訪問記

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昨年末の帰省の際、福岡県糸島市で作陶されている莫窯・上原治夫さんと織りをされている上原敬子さんご夫妻の工房を訪ねることができました。上原さんは、札幌がご出身で、父と同時期に料理の季刊誌「四季の味」で器が掲載されていたこともあり、私が父の仕事を引き継いでいることを知り、メッセージをくださったり、札幌での企画展で作品を拝見させていただく機会があり、いつか工房に伺ってみたいと思っていたのでした。

工房には、凛としたギャラリーがあり、お嬢様が描いたという鰻の絵が飾ってありました。お正月の羽子板や鏡餅が水引とともにさりげなく飾られ、センスの良さを感じているところ、火鉢の前で、お薄でのおもてなし。名古屋の両口屋是清の二人静が添えられていて、このお菓子からも話題が弾むことになりました。

さて。結局のところ、叱咤激励を受けて元日、犬が待つ北海道の自宅に戻り、…初めて過ごす一人元旦の夜。近所の友人からお節のお裾分けとお餅をいただき、翌日は再び犬を預けて、札幌の両親宅へ。久しぶりにゆっくり過ごして、母から着物を譲ってもらったり、花びら餅にお抹茶を点てていただいたりと、両親と3人の時を過ごすことができた。

1月は本のイベントや来客があったりして、落ち着かないうちにあっという間に2月になり、さすがに何かと焦りも出てくるけれど、どうも気持ちが集中しなかった。

そうこうするうちに、元日に起きた能登半島地震の被害状況調査の応援で、夫が2週間富山県氷見市を拠点に志賀町と輪島市阿岸地区へ行くこととなった。

戻って来て、やっと日常が戻ってきたような感じがしてきた。気温が上がったこともあり、冬を前にやり残していた窯焚きの準備やら、3月のグループ展の調整やら、昨年から取り組みを始めた3Dプリンタによる型づくりを進めたりと、同時並行で進めているところ。そして、確定申告も。

今年はどんな1年になるだろうか?